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日本のエネルギー事情と原子力政策、そして派遣が活躍する業種

日本のエネルギー自給率はOECDの36カ国中2番目に低い水準で、2019年には12.1%にまで落ち込んでいます。これは、原子力発電の稼働率が大幅に下がったことが一因となっています。この記事では、日本のエネルギー事情と原子力政策、そして原子力分野で活躍する派遣の現状について詳しく見ていきましょう。

日本のエネルギー事情の3つのポイント

  1. 低自給率と消費電力量:日本はエネルギーを輸入に頼っており、国際情勢や価格変動の影響を直接受けやすい状況にあります。
  2. 脱炭素化と電力システム:化石燃料に大きく依存している日本は、CO2抑制に向けた対策を国際社会から強く求められています。しかし、原子力発電の稼働率の低下で火力発電の比率が高まっているため、逆に化石燃料比率は上昇しています。
  3. カーボンニュートラルの実現:日本は2020年、2050年にカーボンニュートラル(温室効果ガス排出実質ゼロ)を目指すと宣言しています。そのためのエネルギー構成には諸案ありますが、中核となるのは再生可能エネルギーです。

日本の原子力政策の課題と対応

  1. 安全への取組み:原子力発電の利用で最大の懸念材料は安全性の確保です。安全基準を厳格に運用することが重要です。
  2. 地域との共生:原子力発電所の立地地域の理解と協力も欠かせません。避難計画の具体化や充実化、地域と一体化した訓練などが必要です。
  3. バックエンドシステム:放射性廃棄物の処理や使用済み燃料の再処理、原子力施設の廃止処置などをバックエンドといいます。このバックエンドシステムの確立も世論を巻き込んで議論されるべき段階にきています。
  4. 事業性のレベルアップ:原子力発電は初期投資が大きく、回収のためには長期間を要するという特徴があります。電力の自由化が推進され競争が激しさを増すなか、どのように事業化するかも課題となります。
  5. 原子力イノベーション:原子力人材の減少や原子力事業から撤退する企業が生じています。安全利用のための人材育成や技術・技能の伝承が急務です。

原子力分野で有資格者の派遣が活躍

原子力分野での派遣の求人は、原子力プラントはもちろん、システム構築から原子力発電所内の点検業務まで幅広いです。特に有資格者で実務経験がある方は、安定的に稼ぐことが可能となっています。

原子力分野は、私たちの生活を支えるエネルギーに関わる重要な仕事であり、官民一体となって取り組むことが必要なやりがいのある仕事です。しかし、一般にはまだ馴染みが薄いせいか、人材の需要に供給が追い付いていない印象です。それだけに高収入で迎える企業が多く、研修制度があったり、仕事のブランクOKだったりするケースも多くなっています。求人情報で詳細を確認してみる価値は大いにあるでしょう。

エネルギー問題は、私たちの生活を直接支えるだけでなく、地球環境にも大きな影響を与えます。原子力発電はその一部であり、その安全性や持続可能性を確保するためには、専門的な知識と技術を持った人材が必要です。そのため、原子力分野で活躍する派遣の需要は今後も高まることでしょう。

参考リンク: 【日本のエネルギー事情】と【原子力政策】とは