マンション新築工事に初めて関わる施工管理技士の皆さん、マンションの建設現場はどんなところか、何に注意すべきか、一緒に見ていきましょう。
マンションは高さがあり、小部屋が多いため、他の建設現場に比べて歩数が多くなります。躯体工事やコンクリート打設が続くと、残業も増えることがあります。だからこそ、体調管理と基礎体力作りが大切です。
マンションの現場は工期が長く、同じ工程をフロアごとに繰り返すため、職人さんとの関係が深まります。また、内装工事が終わり、内覧会が近づくと、「補修屋」と呼ばれる職人さんが入ります。彼らはフローリングや建具、家具についた小キズを見えなくしてくれるプロ集団です。
マンションの床仕上げはフローリングが主ですが、一部長尺シートを使用する部屋もあります。長尺シート仕上げになる部分のスラブへの墨出しは、朱墨・油性ペン・スプレーの使用は絶対にNGです。なぜなら、時間が経つとスラブに書いた墨が長尺シート表面に浮き出てきてしまうからです。大きなクレームに繋がる可能性があるので、注意が必要です。
建築基準法施行令では、共同住宅の住戸や住室の床面積の合計が100m2を超える階の共用の廊下の幅は、両側に居室がある場合は1.6m以上、その他の場合は1.2m以上と定められています。これは有効幅であることに注意が必要です。躯体の施工図チェックの際、仕上げ代や手すりの出代を含めても有効幅が確保されているか、忘れずに確認してください。
マンションの建設現場の施工管理は、仕上げや間取りが異なり、管理が複雑になることもありますが、その分、多くの住戸を見ることができ、職人さんとの一体感も生まれ、竣工した際には大きな達成感を味わえます。初挑戦はプレッシャーや緊張がつきものですが、マンションの現場を経験することは、今後のステップアップとしても重要なものとなります。ぜひチャレンジしてみてください。
参考リンク: 【マンション新築工事】の【施工管理】のポイントとは?